「自分が大切に思われている」という気持ち……自己肯定感は、幸せな人生を歩んでいくために重要な要素のひとつですね。でも、残念なことに日本人は自己肯定感が低いといわれています。
国立青少年教育振興機構が2018年3月に発表した「高校生の心と体の健康に関する意識調査報告書-日本・米国・中国・韓国の比較-」によると「私は価値のある人間だと思う」という項目に対して「そうだ」「まあそうだ」と回答した割合は44.9%。米(83.8%)・中(80.2%)・韓(83.7%)に比べて低く、その差が顕著であるという結果になりました。
日本人の自己肯定感が低いといわれる背景、自己肯定感は子どもにどのような影響を与えるのか「ほいくのホンネ」代表 石川千恵さんにお聞きしました。
「うちの子本当にできない子なのよ」という感じで育ってきた人も多いと思います。日本人は謙虚な民族だと言われているので、自分の子を褒めるのが恥ずかしいのではないでしょうか。自分も褒められて育っていないので、子どもをどう褒めたらいいのか、褒めたことによって、子どもがどんなふうに変化していくのかということが分からない。だから自己肯定感も育ちにくいのではと石川さんは言います。
自己肯定感を育てていくためには、0歳から3歳までの無条件の愛情を受け取る時期が大切だといいます。「あなたがいるだけで、私は幸せよ」「あなたがこうしてご飯を食べているだけで、私は本当に嬉しいのよ」という気持ちを伝えていきましょう。そして、3歳から5歳は友達との係わりあいの中でコミュニケーションをとっていく時期です。まっすぐな愛情と見守りの中で、子どもはちゃんと人の気持ちを考えられるようになってくるし、自信を持って自分の気持ちを人に伝えるというような力がついてきます。
保育園、幼稚園まではお母さんが見守ってあげたり、保育者が困ったことを見つけて解決してくれたということも多かったと思います。でも、小学生になるとそういうわけにはいきません。先生もクラス30人の生徒をひとりずつ見ていくというのは大変なことです。だからこそ、自分から先生に思いを伝えることも必要になってきますね。
子ども達が幸せな人生を歩んでいくために、まずは褒めることから始めてみましょう。
【参考】
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